U.F.O. SA をメンテ&ステップアップ4 ギア グリースアップ

ケーブル作業の後にやるつもりでしたが資材調達の関係でこちらを先にやることにしました。
現在も絶賛使用中の2台目U.F.O. SA。
目立った外傷は無いのですが、かなりくたびれています。

ギアをグリスアップ

U.F.O. SAもそのままでずっと使い続けていると、故障はしなくとも動きが明確に悪くなってきます。
特に顕著に困るのが、低速時に固まって動かなくなってしまうことが頻繁に発生する、というところです。
バッテリーの劣化を疑われるかもしれませんが、ギアの抵抗増大の可能性もあり。
そこで今回はカップに付いているギア付きモーターを取り出して、ギアのメンテナンスを行います。

カップの分解については以前の記事、『U.F.O. SAの分解と故障ケース(筆者の場合)』をご参照ください。

そういえば、今回分解したものは、

GearMaintenance_001.png

ケーブルが出ていくところの部品とケースの切り欠きの位置がちゃんと合っていましたよ。
1台目の方は組み立て作業者さんが気にしていなかったのかもしれませんね。

GearMaintenance_002.png

ケースから外したギアボックスの底に2つ短いネジがありますから、それを外してから、上へスッポーンと抜くと、ギア付きモーターが丸裸になります。(やや引っ掛かりますが引き抜いてください)

GearMaintenance_003.png

最近、老眼が酷くなってきて、こうやって写真撮って初めて分かることも多々あるのですが、潤滑剤がさっぱり見えないうえに若干焼付きっぽくなってません? これ。

とはいえ、劣化した潤滑剤が残留しているかもしれませんので一応脱脂清掃しましょうか。

GearMaintenance_004.png

じゃじゃーん、滅多に使わないブレークリーン!
樹脂類を侵すのでケーブルや本体に掛からないように注意しつつ。

GearMaintenance_005.png

ジャーっ。
揮発性でしかもかなり速いので換気必須です。

あ、写真を撮るのにノズルを適当に画角内に収めただけで、こんな角度からは噴きませんです。

んで、新鮮なグリースを付けてあげましょう。と、家捜ししてみると……

GearMaintenance_006.png

なんでこんなにあるんじゃあ?

しかし、これら全て汎用品であるうえにスプレータイプ。
通常便利ではあるものの、こんな小さなギアボックスにスプレーではむしろ飛び散りの方が気になるし、そもそも、そう頻繁に分解したくもないのでできるだけ長期放置できそうなのが良いなあ。
やっぱタミヤとかのを買った方が良いのかなあ? とか思いつつホームセンター内を物色していると、おろ?

GearMaintenance_007.png

AZ二硫化モリブデングリース(リチウム石鹸基)40g、お値段なんと105円(税込み)。

樹脂ダメとも書いていないし、むしろ「ラジコン等に」って書いてあるくらいだからベストマッチじゃね?
一応、裏面の説明書きも写しておきましょうかね。

GearMaintenance_008.png

というわけで、今回はこれを使用したいと思います。

GearMaintenance_009.png

先端の凹みのところでねじ切って、別個にキャップから伸びているキャップ(なんだこの二重語句)で蓋を閉めるような形になります。(強く押し込むとカチリと嵌って蓋になります)

んで、

GearMaintenance_010.png

ヌリヌリ。

全ギアと軸受にも行き渡るようにしましょう。
手で歯車を回して馴染ませるのには限界があるので、ちょっこり電動で動かして馴染ませたりしてますが飛び散りはほとんどしないです。

GearMaintenance_011.png

画像左が馴染ませる前、右が馴染ませた後。

軸受のところからグリースが滲み出ているのがお分かりいただけますでしょうか。
軸受もただの金属の棒と穴ですので、ここの潤滑も抵抗低減に重要なポイントとなります。

さて、元に戻しましょう。
実は戻す方が大変だったりします。(わりとなんでもそうか)

GearMaintenance_020.png

モーターケースは3つの部品を貫通するビスを通すことになりますが、その形状も相まってついつい外側から内側に向かう方向に斜めに嵌めようとしがちなので、むしろ逆に内側から外に向かうくらいの気持ちで行った方が上手く行くような気がします。
(昔のU.F.O.よりも随分とあちこちのガタ隙きを詰めてきているので割と難しくなっているんです、ここ。)

GearMaintenance_012.png

カップへの配線収納は、6つの突起の位置合わせに気を取られてしまいがちですが、モーターケースから出る配線の根元の凸でっぱりと、カップの凹みの位置を合わせる方が重要になります。

逆に言うと、そこがきっちり合えば6つの突起の位置もほぼ合っていますし、後からの微調整は楽にできます。

しかし、これだけ気を付けても落とし穴があります。

GearMaintenance_013.png

写真が分かりにくくてすみませんが、配線が出ているところの少し手前が不自然に膨らんでしまっているのがお分かりいただけますでしょうか。
紫のパーツが微妙に浮いちゃっているところからも類推していただきたいのですが、この状態は、配線がねじれてそこに溜まってしまったためにカップがもっこりしちゃっている、という状態です。

配線のねじれを解消させながら位置合わせをしないと、こういう悲惨なことになります。

あ、

GearMaintenance_014.png

ギアボックスの底のネジ締め忘れているし。TT

そんなこんなで何回かカップの嵌め直しとかやっていると、

GearMaintenance_015.png

ほら~、やってもた。TT

モーターから出ている配線の根元辺り、白い外皮に亀裂が入っちゃっているのがお分かりでしょうか。
筆者の不器用さが遺憾なく発揮されている場面です。

無理やると割と簡単に破断します。この白い被膜。

そこで、

GearMaintenance_016.png

いつもの。
困ったときのセメダインスーパーXでコーティングして誤魔化し。

メンテナンスのつもりで、ぶっ壊すという既定路線を外れられない筆者です。

さて、カップの部品も嵌めましたら、6つのネジを締めて、最後に一応ネジカバーの白いチップも貼り直しましょうか。
サビなきゃ放っておいても良いんですけどね。
というか、これ貼ってあっても微妙にサビるネジもありますけどね。

GearMaintenance_017.png

しかし、こんな普通の両面テープで大丈夫なんだろうか?
そもそも、ほとんどの接着剤でも付かないと言われるシリコンなのに。

でも一応貼りました。で、

GearMaintenance_018.png

完成!

実運用試験

素晴らしい!
元々、筆者が作成して筆者が常に使用している『U.F.O. SA/A10サイクロンSAコントロールアプリPro版Ver.1.40』は本体で出せる最低速度よりもより低速なコントロールを可能としているのですが、その反面、止まったまま動き出してくれないという可能性も高くなります。

実際、筆者の2台目U.F.O. SAはかなり頻繁に止まってしまっていて、アイドリングを上げるみたいに少し速度を高く保つような設定変更をしてしのいでいたりしたのですが、それでも頻繁に止まってしまっていました。

それが、どうでしょう!
最低速でもきちんと回る。
如何にギアの摺動抵抗か増大してしまっていたかが良く分かります。

スムーズ! スムーズです!
新品に戻ったかのような滑らかさ。騒音も減っています。
動画撮ってみたんだけど、適当に撮影していたのでイコールコンディションからほど遠いし、動画では騒音の差異が分かりづらかったので割愛することにしました。残念。(というか筆者のズボラさが残念)

そして、ズボラをさらに重ねる。

GearMaintenance_019.png

一回の実使用で4個も取れるネジカバー。
しかも、1個どっか行っちゃって不明。TT
やっぱり、普通の両面テープじゃダメだよね。

そして、またセメダインスーパーXに頼る筆者であった……
(まぁ、この接着剤も1,2年経てば弱くなってくるので、二度と剥がれないなんてことはないのでその辺は安心。)

最後に

アダルドグッズや同人コンテンツなどをご購入の際にはこのサイトのリンクを踏んでから購入していただけると、いくばくかの紹介料をいただけるので筆者が大変助かります。
このアプリや筆者の作成コンテンツが役に立ったとか面白かったとか、ありましたら応援していただけると幸いです。

2018-05-05

この記事のタグ

U.F.O.

SA

自作

メンテナンス