筆者の理想に近い形状をしているのではないかと期待して、今回購入してみたのは一番大きな(といってもシリーズ内での大きさの差はさほど大きくはありません)「マグナム」。15cmらしいです。
シリーズの他のバリエーションである、「キング」「ツチノコ」の両方の特長を兼ね備えているのが売り、のようです。
それでは早速、まずはパッケージ写真から。
ぱっと見、正直インパクトは無いです。といっても、これは筆者のせい(純粋なディルドだけで所持40本超えちゃったので)。
割とありきたりな素材で、サイズも特別大きいわけでもなく。
あ、吸盤の底面にも印刷がありますので、それも見ておきましょうね。
えーっと、総じてインパクトは薄いのですが、一応、『国産』と強くアピールしているだけあって、造形も成形も丁寧にされている印象です。
台座を取ると、ビニールパックされた本体が現れます。
例によって、敷いているマットの格子は1cm角。定規も置いていますが、どちらも下に置かれているものですので、遠近法による誤差、錯覚が生じることにご留意ください。
それでは本体を剥き出しまして、筆者のベンチマークとしている「
本物志向のおちん◯ん」と比較してみましょう。
今回はLサイズとMサイズの両方との比較になります。
画像上が「本物志向のおちん◯ん」Lサイズ。下がMサイズになります。
「純国産 ぷにっとりある名器ディルド」マグナムは、長さ的にはMサイズより若干長いかな、という程度です。
一方で、太さの方は、部分的にLサイズを上回っている箇所もあります。
「純国産 ぷにっとりある名器ディルド」マグナムの特色は、メリハリのある造形にある、と言えそうです。
その一方で玉は小ぶりですね。
特に気にする点でも無いのかもしれませんが、この辺りは原価に厳しい国産の特徴が良く現れています。
(原価に厳しいといっても、原材料費にやたら厳しいだけで、他の部分には余計なコストがバリバリ掛かっているというのが国産らしいところです。)
横方向から見てみますと、雁の辺りはLサイズよりもやや大きくハッキリとしていますが、雁首は結構細く絞まっていて、また、竿根元の方もキュッと細くなっています。
逆に言うと、雁高で竿中央よりやや先端の方がボコンと膨らんでいる、二段膨らみのメリハリ形状。
この二段膨らみは
天上天下Proの一番小さい「い」でも良好な効果を生み出してくれていましたので、期待が持てます。
同じく横方向からの画像ですが、ひっくり返して反対方向から撮った画像になります。
これらの方向の画像では分かりにくいのですが、「純国産 ぷにっとりある名器ディルド」マグナムは、全般的に縦方向よりも横方向に太い形状をしています。
亀頭も横に大きいですし、竿も横方向の方が太いです。
これも、筆者の好みに合致していますので、本当、形状に付いては理想に近い、期待大な形をしているんです。
背側から。
良く見ると、亀頭そのものも大きめではありますが、その先端の方はキュッと窄まっているので、ごく先端の部分は結構スリム。
挿入しやすいというメリットを狙っているのかもしれません。
が、筆者の好みとしては
天上天下 男-DAN-のように、いきなりボンッと膨らみきっている亀頭の方が好きですので、ここだけは筆者の好みには合致しないところです。
それでも、雁の辺りは結構太いですから、それなりに存在感は大きいものと推測されます。
亀頭を前面に見たショット。
ね。やはり亀頭の先の方はスマート。
ここも太く丸く膨らんでいる方が筆者は好みなんだあ。
風船のように大きく膨らんだ面でコスコス圧し擦って欲しいんです。
亀頭を真正面から見たショット。
直立させて撮影していますので、サイズ差による遠近法の誤差が拡大してますことにご留意ください。
縦より横に大きい形状であることが見て取れると思います。
さて、形状に関しては、ほぼ上記のとおり、そして筆者の予想のとおり、かなり理想に近い、良い形状をしています。
形状についてのみ限定すれば筆者の好みのナンバー1にしても良いんじゃないかと思うくらいの出来です。
欲を言えば、やはり亀頭は雁周辺だけじゃなくて、全般的にもっと大きくして欲しいです。
頭でっかちが好き。
と、最初に褒めちぎっておきまして、ここからは残念な点を挙げておきましょう。
まず第一に、素材は平凡です。
昔からよくあるPVCでして、特に二重構造など複雑なことをしているようでもありませんので、表面の質感や硬さなどは旧来のまま。
そこに感動は一切ありません。
残念なことにせっかく形状が良くても、素材が平凡なので、トータルでの感動はそこまで無いというのが正直な感想です。
(もちろん、悪くは無いんですよ。十分に良い方の部類です。)
ただ、もう一つ、今度は割と深刻な欠点を挙げます。
この製品、吸盤が貧弱です。
今や「国産」といえば、品質云々よりも高コストであることが真っ先に思い起こされるようになってしまいましたが、この製品も「国産」を強くアピールしているだけあって、高価な割には材料が平凡だし、その量もケチられています。
その影響が如実に出ているのが、大きさ的にケチられた「玉袋」と「吸盤」です。
まぁ、「玉袋」の方はある程度仕方が無いと妥協することにしましょうか。
ただ、一見、実用にあまり関係無さそうにも見える「玉袋」ですが、やはり、奥まで突っ込んで尻と玉袋が衝突したときに、玉袋の大きさ次第で存在感が全く異なりますから、「すんげぇのにヤられてる」って思えるのはやはり大きい玉袋の方ですよね。
その辺り、この製品ではあまりにもこじんまりとしてしまっているため、全くアピールしてくれません。
なんなら、尻たぶの割れ目にすっぽり収まってしまうくらい小さいので、玉袋が無いディルドとの差もほとんど無い、というくらいに存在感が無いのです。
そして、問題の「吸盤」。
大きさが小さいのもさることながら、造形が悪いのかな? ほとんど使えません。
でも、これがなんてことない普通のディルドだったら、多分問題にはならなかったと思うんです。
この製品は、竿中央が膨らんでいて、根元が窄まっている形状をしています。
一度ハメると、尻への収まりが良くて、簡単には抜けないんですね。
抜けないんです。
つまり、ピストン運動しようとして腰を動かしても、吸盤が剥がれて尻の方に付いてきてしまいます。
この製品でピストン運動は非常にしにくいものとなってしまっているのです。
これがよくある円柱に近い平凡な形状だったらすっと抜けてくれるはずですので、これくらいの弱い吸盤であっても問題にはならないのかもしれません。
ですが、これだけ抜けにくい形状にしつつ、吸盤への配慮を全くせずに他の製品と全く同じ設計のまま出してくるところに、
あ〜なるほど「国産」ねー、
って感じがひしひしとします。
国産ならではの融通の利かなさが如実にあらわれてますよね。
あと、「国産」という言葉に頼っているということも。
もうね。「国産」って謳う製品の落ち度の多さに「国産」というブランドの価値ってほとんど無くなってると思うんですけどね。
本来、高品質・高性能で作り上げたはずの「国産」というブランドにすがっているだけで品質・性能の追い付いていない製品ばっかりが蔓延るようになったら、それもう終焉だと思うんですよ。
なんか、必要以上に怒りをぶちまけている感もありますけど、これ、それなりに「国産」ならではのお高い価格の製品ですからね。
とはいえ、よくよく考えてみればことアダルトグッズの世界において過去の国産製品を振り返ってみると……結構ひどいですよね。
時代をリードしたこともあるのかもしれませんが、『ジョークグッズ』という逃げで粗製濫造していた感は否めないんですよね。
ほんの20年くらい前を振り返ると、(国産に限らずですが)そもそも入手が困難だからとんでもない粗悪品に物凄い高値というのが当たり前でしたし。
形状は良く出来ているし、成形も綺麗です。平気で空気混入させてしまう中華ディルドとは一線を画します。
でも、素材は平凡だし、材料ケチってるし、設計配慮に欠けている。
トータルで見て、これで「国産」って威張っていて良いの?
今の日本を如実に表わしている感がありますよね。過去の栄光にすがっているだけの後進国。
ただですね、一概には言えないかもしれませんが、よくよく考えてみると、国産、あるいは日本設計のディルドって、もしかしたら総じて吸盤がおざなりかもしれません。
例えば「
リアルキング」なんて、この製品以上に高価な品ですが、吸盤なんて無いに等しいです。ただの台座。
他にも、形は吸盤っぽくっても、全然吸い付いてくれないという製品がいくらでも思い浮かびます。
反面、最近増えてきた中華やアメリカンでそこまで酷い吸盤の製品には遭遇したことはありません。
まぁ、単に筆者がたまたまそういう境遇だっただけなのかもしれませんが。
ただですね、『リアルキングIV 実使用レビュー (ディルド アナルグッズ)』は比較的抜けやすい形状をしているので、奥まで突っ込んでも自力で押し返すことが出来るので、ピストン運動は成立するんです。
この製品は竿の根元の細いところが括約筋とぴったりフィットしてしまうので、自力で押し返しても抜けません。
そして、身体の方を引っこ抜こうとすると吸盤が早々に外れて、やはり抜けずにディルドがまるごと身体に付いてきてしまいます。
なので、奥まで咥え込んだままでグリングリン蠢かせるといった程度の動きしかできないのです。
まぁ、それでもイケましたけどね。そこは形状の良さの為せる技ですね。
ただ、もうちょっとストローク稼げたら、これ完全に愛用の一本になるはずなんだけどなぁ!
そこが凄〜く惜しいんだよなぁ!
多分、あと1cmくらい出入りのストロークを大きく出来るだけで、また今以上に全然良くなるはずなんだよなあ!
あと、素材も
MARAMARA
絶頂仕事人や、
リベロ ソフティン
リアルシリコンディルドと同じ素材と構造にして(芯棒はもっと太くして)、
玉袋も十分な存在感をもたせてくれれば、最高の相棒間違いなし、になるんじゃないかと、思うんだけどなあ!
↑2019-03-30